湯元ホテルのお知らせ

島原半島ジオパーク -その7-

昔黒沢監督の「生きる」という映画の中で、主人公が口ずさむ「いのち短し 恋せよ乙女 あかき唇 あせぬ間に」という歌は曲名を「ゴンドラの唄」といって、吉井勇という方の作詞です。

吉井勇先生は、当館が湯元旅館であった時代に2度お泊まりになっており、最初にお泊まりになった際に「雲仙の湯守の宿に一夜寝て歌なと思ふ旅疲れかも」という短歌を残していらっしゃいます。これを記念して、昭和30年に作られた歌碑が雲仙湯元ホテルの駐車場前に設置されています。

この「ゴンドラの唄」の歌詞をじっくり読みますと、時の移り変わりの早さや諸行無常を感じてしまいます。特に60歳を過ぎますと、残り少ない人生を有意義に過ごさなければとつくづく思う今日この頃でございます。“いのち短し楽しめ爺(ジジィ)老いの衰え来ぬ前に”でございます。

さてそれでは、残り少ない時間を有意義に過ごすためには何をすれば宜しいのでございましょうか?何んですと!美しい音楽を聴きながら、美しい自然の風景を眺め、自分の目に焼き付けてみてはと?有りでございます!・・では具体的なプランを考えてっと・・・そうだ!ドライブが良い!早速ドライブに出かけよう!ドライブいいな~最高!

早速休暇願を書こ~っと!フン♪フン♪フン♪この手の書類を書くのは我ながらホレボレするほど筆が進む~!ルン♪ルン♪

「エッ?女将がお呼びです?」「ちょうど今、役所に提出する書類を作っているので手が離せませんと伝えて!」「エッ?それが終わってから掃除を手伝って欲しい?書類作成後にブログを書くので他の人に頼んで下さいと伝えて、お願い!」

ということで、状況適応力が極めて高く真面目な私は、休暇を諦めて続きを書くことにしました。めでたし!めでたし!

(その6より)

地勢という言葉を辞書で調べてみると、「地表面の垂直方向、水平方向の広がりの様相の事」と書いてあります。昔の人々は生きるために(農業や通常生活または軍事的な目的等に利用するために)地勢について、現代の私達に比べると、より真剣に調べたのではないかと思っています。

その証拠と言っては何ですが、特徴的な地勢を持つ場所で、大きな歴史的展開が起こっています。以下年代別に書き込んでみたいと思います。

1584年3月 沖田畷の戦い(おきたなわてのたたかい)

この戦いは、戦国大名の龍造寺隆信 対 有馬晴信・島津家久連合軍の合戦です。諸説ありますが、龍造寺側が約25,000人に対し有馬・島津連合軍が約6,000人という戦いで、両陣営には圧倒的な武力差があったことです。

また、戦いが起こったのは沖田畷という場所です(現在の島原市北門町付近)。ちなみに、畷とはあぜ道や田圃道を表す単語です。つまり、この戦いが起こった場所は、細いあぜ道が有るばかりの湿地帯であったということを意味しています。

1584年3月19日、有馬晴信の背信を知った隆信は龍王崎から出陣し、3月20日には島原半島北部の神代に上陸しました。

龍造寺隆信の家臣鍋島信生は、圧倒的な兵力に奢り一気に攻め潰そうとする隆信に対し、島津軍を警戒するように諌め、長期持久戦に持ち込む事を提案し、島津軍が肥後に撤退するのを待ってから有馬を攻め潰すように進言しました。しかし、龍造寺隆信は兵力に奢り、進言を受け入れることはしませんでした。

これに対し、有馬・島津連合軍は兵力的に圧倒的に不利であったにも拘らず、積極的な防衛策による龍造寺軍壊滅を目指し、沖田畷を防衛の要として龍造寺軍を待ち受けることにしました。このため、島津・有馬連合軍は森岳城に僅かな騎馬兵を本陣に置き、徹底的に沖田畷周辺の防備を固め、多くの伏兵を置き戦いに備えました。

竜造寺隆信は、有馬・島津連合軍の僅かな主力が森岳城に籠っていることを、森岳城を見下ろす山の上から遠望して自軍の勝利を確信し、3月24日未明、自軍を沖田畷に進軍させ、沖田畷を突破し森岳城を攻撃することにしました。

3月24日の辰の刻(午前8時頃)に戦闘が始まりましたが、有馬・島津連合軍は龍造寺軍をおびき寄せる計略を立てていたため応戦をせず、敗北を偽装して退却をしました。そして、有馬・島津連合軍は泥田・沼地の畷道に龍造寺軍を誘い込み、猛烈な銃撃により龍造寺軍の進撃を阻止し、龍造寺軍を深田に追い込み射殺していきました。

そして有馬・島津連合軍は龍造寺軍の混乱に乗じて、龍造寺軍本陣に猛攻撃をかけ、龍造寺隆信の首を取り、圧倒的に不利であった有馬・島津連合軍の勝利となりました。

以上のような戦いが沖田畷で行われたのですが、この沖田畷は千々石断層の東側の延長線上に有ります。ここは堆積物により隠れた断層があり、そこに水が集まり湿地帯が形成されたと考えられております。

沖田畷は地勢を利用した歴史的展開があった場所のひとつと言えると考えております。

(その8へ)

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